「問い」から始まる、自立した学び。~単元内自由進度学習の公開授業~
先日、本校が力を入れて取り組んでいる「単元内自由進度学習」の公開授業が行われました。子どもたちが主体的に学ぶ姿を一目見ようと、校内外から多くの先生方が足を運んでくださいました。
学習中に後ろや廊下などあちらこちらにいる先生たちに、子どもたちは「ちょっと緊張気味かな?」と思いきや……そこは福島小の子どもたちです。周りにたくさんの大人がいようといまいと、ひとたび授業が始まれば、目の前の課題にすっと没頭し、いつも通り自分の学びを進めていました。
昨年度からの実践の蓄積に加えて、今回の大きな見どころとなったのが「問いを立てる」自由です。
学習スペースの至るところには、新しく「なんで? コーナー」が設けられていました。これは、子どもたちが資料を読んだり調べたりする中で「おや?」「どうしてだろう?」と不思議に思ったことを、その場で自由に書き込める工夫です。先生から与えられた問いではなく、自分自身の内側から湧き出た疑問を大切にする。
自由進度学習の醍醐味は、時間の使い方も自分で決める点にあります。
授業の終わり間近、教室を見渡すと面白い光景が広がっていました。 ある子は、今日の計画をやり遂げ、残りの時間を関連する動画視聴にあてて知識を深めていました。またある子は、友達とノートを見せ合いながら「今日ここまで進んだから、次はこうしよう」と今後のプランについて話し合っていました。
限られた時間の中で、今の自分に必要なことは何かを判断し、行動を選ぶ。子どもたちの「自己調整する力」が、確実に、そして逞しく伸びてきていることを実感する場面でした。
今回の社会科(聖徳太子を中心とした国づくり)の学習の中で、とても印象的な姿がありました。
ある子が聖徳太子について説明する際、「十七条の憲法の中に、人間としての温かみが感じられる条文があるんだよ」と伝えていました。 単に「十七条の憲法を制定した」という暗記用の一般知識として覚えるのではなく、その背景にある太子の想いや意味をしっかりと理解し、「自分の言葉で説明できる生きた知識」として自分のものにしている子がたくさんいました。
主体的に学ぶということは、ただ自由にさせるということではありません。環境を整え、見守り、子どもたちが自ら問いを持って知識と出会う。そのプロセスがあって初めて、心に響く本当の学びが生まれます。
たくさんの先生方に見守られながら、堂々と、そして楽しそうに学ぶ子どもたちの姿は、福島小学校の大きな誇りです。